「財界」2023. 9. 20号

「人に迷惑をかけない」「約束は守る」

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

既存の価値体系が崩れ去り手本のない時代、正解のない時代といわれている現代においては

「強いリーダー」「夢を共感できる」という二つのキーワードが必要のように思われる。

システムセンターの陣頭指揮をとる髙松氏にはピリッと一本張りつめた空気が感じられ、

一糸みだれぬ統率力をみせる。

髙松氏と接する人々はまずその破天荒さに驚き、その気風(きっぷ)のよさに惚れ込む。

それは人生の苦労も人情も機微もかみわけた男が感じさせる〝人間力〞なのかもしれない。

「壁があったら自分からぶつかっていく。ぶつかって生きていたら自分はまだいけると自信が持てる。

常に改革者の心でありたい。

ただしそこには、『人に迷惑をかけない』『約束は守る』という人間が生きていくための重要な基本が

あると思っています」(髙松氏)

コンピュータのソフト開発という最先端の業務でありながらも、人財・ の重要性を知り人情の機微を大

切にしてきたのは、やはり過去の経験が蓄積されて人生の軸を創ったからだろう。

人生の基本軸に徹底的に忠実であるからこそ前向きに明るく、強い絆で結ばれた組織が一丸となり

進展していけるのかもしれない。

「財界」2023. 9. 6号

アリの一穴

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

企業は自己を防衛するだけでなく競争に勝ち抜いていかねばならない。

まさに何でもありの土俵で緊張感ある経営を迫られている。

そんな時代だからこそ大事に至る前に〝アリの一穴〞を逸早く探知する眼が重要となる。

穴が大きくなってから怒り心頭に発して地団駄ふんでも後の祭り、企業も人も一瞬でフッ飛ぶ時代、

誰もたすけてはくれない。

「基本的には〝この人は〞と想えばとことん信用し信頼し裸の付き合いが始まり仕事も任せます。

私は人にも自分にも嘘はつきません。唯一嘘といえるのは、人の言動でまだアリの一穴にも至らない

小さなものは気づいても気づかない振りをするくらいでしょうか(笑)」(髙松氏)

そのあたりのサジ加減はやはり37年にわたる経営の中での破天荒な体験や失敗から

生まれたものかもしれない。

髙松氏の「同じ失敗を二回繰り返さなければいいんだ、何も難しく考えすぎる事はない」と

つぶやく言葉は自分自身に言い聞かせているようでもあり、人の皮膚感覚にも響いてくる。