「財界」2012.10.30号

人に任せる。それは“信頼”のなせるワザ

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

日々心身ともに消耗し、疲れきってしまうほど、

1年365日が合戦だという経営トップがほとんどだ。

しかし、トップの分身を創り、任せる経営〝任せる分野

うまくコントロールできれば、こんな力強いことはない。

会社を大きく前進させられるかどうかは、トップが組織に信頼できるキーマンを創り、

任せることができるかどうかにかかっている。

「自分より一つすぐれたものをもつ人にその分野をすべて任せる。

任せなければ企業は発展できない。

各部門に少なくとも一人、信頼できる

陣営を強く固めているのが望ましい。

真に信頼任せられる人がいれば組織は磐石です」

「私は私同様にその人を信用しています」(髙松氏)

人の器の大きさ、深さを感じさせる同氏は自然体で日々を送る。

今日も信頼できる仲間と共に、嘘をつかず一歩一歩ていねいにをモットーに

真剣に一日一日を生きている――そんな男の背中を社員に見せる髙松氏だ。

「財界」2012.10.16号

〝人〞との良き出逢いが〝人〞を成長させる

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

システムセンターの髙松氏は人の話を熱心によく聞く。

その姿は謙虚で、時には刺激的なユーモアをまじえながら応答し、

時間のたつのを忘れさせる。

1952年、山口県岩国市でこの世に生をうける。

兄2人と姉の4人兄弟の末っ子。

父はとても厳格できびしく、「男は後ろに引くな」と、幼い心に叩きつけられた。

高校を卒業後、鳳啓助氏の内弟子に。

NHKの漫才コンクール新人賞を受賞。

きびしい師弟関係の世界に身をおき、

「自分にも他人にもけっして嘘はつかない」を信条とする。

「同じ人を喜ばすにしても、その場の一時的なお笑いだけでなく、

もっと日常的な長期的な、たとえば生活とか仕事とか、

それらをとりまく環境とか、もっと深い人間の根本的なものに触れたいと、

いろんな人々との出逢いも手伝って志がかたまった」(髙松氏)

8年間いた漫才界から身をひき、その後、多種多様な職を経験し、

1986年3月名古屋でマンションの一室を借りて、8人でシステムセンターを設立。

33歳のときだった。

先頭をきって突走る髙松氏の背中に、人は何かを感じながらその背中を追っかける。

いつしか盤石な上昇志向集団が生まれた。

さらに、人材のネットワーク化と、事業のシステム化へと進展していった。

コンピュータのソフト開発という最先端の業務でありながらも、

人材の重要性を知り、人情の機微を大切にしてきたのは、

やはり一個の人間として、それまでの経験が蓄積されているからだろう。

「財界」2012.10.02号

「約束は守る」「人に迷惑をかけない」

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

国際紛争が多発し、社会経済環境が大激変する今の時代。

また、日本国内の治安悪化、IT化が進むにつれて、新たなハイテク犯罪や

顧客情報の外部流出など、心の不安がやまない時代でもある。

既存の価値体系が崩れ去り、お手本のない時代、

正解のない時代ともいわれている。

そんな現代においては、「強いリーダー」「夢の共感」という

二つのキーワードが必要のように思われる。

それを2つながら体現してみせるのが、システムセンターの陣頭指揮をとる髙松氏だ。

氏は一糸みだれぬ統率力をみせる。

髙松氏と接する人々は、まずその破天荒ぶりに驚き、その気っ風のよさに惚れ込む。

そして人柄に魅せられる。

「常に改革者の心でいます。ただし、2つだけ守るべき基本があります。

『約束は守る』『人に迷惑をかけない』 ただこの2つだけです。」(髙松氏)

同氏は基本をかたくなに守ることで人の琴線に触れ、有能な人材、

業務のエキスパートを彼の周りに集めることを実現させた。

さらに、人材のネットワークを組み、事業をシステム化させたのだ。