「財界」2011.08.23号

会社は戦場、リーダーは狼たれ

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

いつの間にかこの社会には「利害得失」だけを価値基準にする

「ギブ・アンド・テイク」の風潮が蔓延してしまっている。

一方、こうした風潮に抗い、バーチャルでなく

生身の人と人の会話から生まれる「エネルギー」や「癒し」といった力を信じ、

実践しているのがシステムセンターである。

このような姿勢、言い換えれば一人ひとりが一人ひとりに

畏敬の念をもって対する姿勢が社員全員に徹底され共有化されている。

「言霊のキャッチボール」や「人情」が会社を社会にとって

必要かつ必然の存在としての共同体に昇華するのである。

それは人と人との関係、人と組織の関係の浄化へと連なり、

組織の「スピード」をも生む。

髙松修身氏が人を惹きつけてやまないのは、

人の琴線に触れる情の持ち主であること、

堅忍不抜の精神力、勇猛果敢な行動力、

一言で言ってしまえば、その「生き様」にあるようだ。

「物心ついたときから真実だけを貫いてきた。つまり誰に対しても

自分が正しいと思ったときは絶対に〝バック〝しない」

これが髙松氏の生き様だが、それは、彼が統率する同社の

「生き様」に結晶しているのである。

「財界」2011.08.2号

「決断と覚悟」の人生が人の和の力を引き出す

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

新しい時代を迎え「一人ひとりは何ができるのか」というテーマに我々は対峙している。

自分は企業経営を通して、社会とどうつながるのか。

常に自問を続けるシステムセンターの髙松修身氏は、「決断と覚悟」の連続の人生である。

理想を求めて、身を張って生きる。常に緊張感を持ち続ける人生である。

同氏は経営について、大学や専門学校に入ったり、師について学んだというのではない。

学友や仲間と意見や考えを出し合って相互啓発をしてきたというのでもない。

すべて独学だ。「わたしには完成形はないのです。

だから自分で考え続けなければならないところで生きてきたわけです。

社会のいかなる変動にもすばやく柔軟に対応できる組織があればこそ、

他社とは違った卓越性、特徴を強い武器にできるのです。

そのために、力があり、時には癖のある人材を組織の中に

活かすことも経営トップが注力すべきことです」(髙松氏)

彼の言葉は〝「和」とは個では得られない他との

めぐり合いで深い味を引き出す〞ことを示唆している。

同氏の生き様には今がある。ムーブメントにはスタイルがある。

けっして〝ぬるい〞生き方ではない圧倒的なエネルギーは、

内からのフィソロフィーの噴出である。

言いかえれば、自己をビジネスモデルとして、完璧に成立させたのである。

人の〝和〞の力を引き出し、複眼での多視覚がものをいう時代である。