「才能は有限、しかし努力は無限」自己革新による技術者人材育成
システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami
「努力の人」「夢は広がる」この二つの言葉が似合う経営者、
それがシステムセンターの髙松修身社長だ。
本社を名古屋市中区栄のど真ん中に配し、
立ち上げ当時の経営のきびしい時代をも乗りこえてきた。
設立以来、効率的な経営を心がけ、売上増とコストダウンの
攻めと守りを同時に行う経営に徹してきた。
「才能は有限だ。しかし努力は無限だ」という言葉を拳々服膺している。努力の人である。
「人」を大切にし、「礼」に報いる「心」の経営を徹底的に貫いてきた。
結果、社員の定着率の高い、「フラットで、オープン」な組織が創られた。
社員一人ひとりがやる気と素直さを持って自らの
目標のハードルを高く揚げ仕事に注力できる環境を築きあげたのだ。
創意工夫の経営がこれからも続く。
柔剛一体を実現する髙松流経営術
今、なぜシステムセンターは柔道部を設立したのか。
髙松社長と私との出会いは、数十年前に遡ることになるが、
たまたま数年前に再会した時は、偶然ではなく運命的なものを強く感じた。
それは、髙松社長の持つ胆力というか、氏になにか得体の知れない力を感じたからだ。
この人に接していると、なぜか不羈という言葉が私の脳裏に浮かんだ。
「人づくりがテーマ」であり、「日々進化がなければ、成長も成功もない」という
髙松社長は、まず、組織のリーダーとして求められている
最も重要な資質である以下の条件を備えている。
○肉体的、精神的な耐久力がある
○孤独を補うだけの人望、人脈がある
○そして、団結(組織)と和(人)を酸成できる力(パワー)がある
つまり、柔道の理論でいうところの「柔能く剛を制す」を
生まれながらにして、備えているように感じる。
先人曰く「柔能く剛を制すとは柔のなかに剛を、剛の中に柔を兼ねて、
柔剛一体となる所を真実の柔の道と名づく。
柔に脚を含まざれば、柔弱に流れ、剛に柔を含まざれば、
剛強に落ちて道を成すべからず」。
この理念が髙松流会社経営術と柔道をマッチングさせたのではないかと思う。
同氏は、常に高い意識を持ち、社会や社員にできるだけ近づくよう日々努力している。
つまり、痛みが判り、思いやりを持ち、勝ち負けよりも、あるいは損得よりも、
社会と人にとって何が良か否かを常に問い、そのために、
礼儀やマナーを最優先し、大切にしておられる人物である。
講道館 柔道八段 河原月夫氏(談)
システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami
成熟企業といえども、従来通りに構えていたら、
突然、奔流に”のみ込まれる時代”がまさに現代である。
「M&A」(合併・買収)という言葉が飛びかう日々。
そんな中、”泰然自若”と自然体の経営をおし進めるのが、
本社を名古屋市中区栄のど真ん中に構える、システムセンターである。
髙松社長は同社を設立して二十五年間、アグレッシブな毎日を積み重ねてきた。
社長室を見れば、そのトップの姿勢が分かるとよく言われるが、
確かに、部屋に飾られた多くの写真からは、人脈の深さと広さ、
人を大切にする同氏の人柄が感じられる。
社長室のコンセプトは”くつろぎ”と”スピード”。
お客様をリラックスさせコミュニケーションを深める空間と、
全国から瞬時に情報が入る IT モニター画面が数十台いつも稼動している。
素早くトップから指示が出せる仕組みだ。
同氏は社内外にかかわらず、人と接する時はいつも「自然体」で耳を傾ける。
「まず人の話をよく聞くこと。人の話を聞かない人は信頼できません。
空手や柔道など武道も同じで自然体になれば、相手も見えてきます。
社員教育も根本は”素直な心”です」(髙松社長)
企業モラルを徹底させ、愚直なまでに”人”を大切にし、
”人”を基調とする自然体経営は”押忍”(押し忍ぶ)の精神でもある。
河原月夫氏(柔道八段・写真右)と髙松氏の共通理念である
「人創り」を目的にシステムセンターでは柔道部を創設した。