「財界」2025. 1. 15号

〝自分〞という座標軸

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

世界は大きな転換期にある。

世界中を様々な情報が駆けめぐっているがそれに振り回されていては何も決めることができない。

競争者は無数にいる。

必要な情報を的確に迅速に取り込み、それに従って決然と行動するのが経営者だ。

だからこそ「多様な情報にふりまわされない〝自分〞という絶対的な座標軸が重要なのです」

(髙松氏)。

この座標軸とはあくまでも自分で築きあげた、ものさし、基準であるという点に強みがある。

世評や人気といったような他人を介入させるものでなく、浮世の表面的な事とは関係もなく、

自己の体験から生まれた独自の軸なので揺らぐ事なく、自分を内側から支えてくれるものである。

絶対的な座標軸の存在がその人にとって生きるということの決め手にもなるのだ。

さらには、その人の下にある企業の命運をも決するのだ。

いかに多くの事を体験し、もまれ、苦しみ抜いたか、そんな中から自信や力強さが生まれてくる。

まさに〝自分という独自の軸〞がものをいう時代である。

「財界」2025. 1. 1号

〝感じるもの.で動く

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

1986年、愛知県名古屋市で産声を上げたシステムセンター。

その最前線で常に陣頭指揮を執り、着実に拡大路線を成功させてきたのが髙松氏である。

元漫才師という異色の経歴の持ち主であり、乱世から伸し上がってきた創業者だけが持つ

人間力を漂わす。

若い頃から独立心おう盛で早くから親元を離れ、それ以後の破天荒なエピソードも数知れない。

企業経営という表舞台に登場したのは三十三歳の時だった。

社員を鼓舞し喜びを共にする経営者であり、しかも人を魅きつける磁場を発する。

彼の周りにはいつも有能な人材、エキスパートが集まる。

「僕はただその人から〝感じるもの〞によって動くだけ。

誰のまねでもなく自分の経営スタイルでやってきた。数字ではない。

感じ合えることで、その人との繋りに100%のエネルギーを使ってきたし、これからも使っていく。

変わることはないです」(髙松氏)

その人間を基軸とした信念こそ同社躍進の大きな牽引力である。