「財界」2023. 5. 24号

5月 24th, 2023

〝想いやり〞

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

大企業と中小企業の格差は広がり、企業間の優劣が覆い隠せないほど歴然と表れる時代となった。

新しい時代を迎え各個人がしっかりと身を守り鍛え「一人ひとりに何ができるのか」という

テーマに対峙している。

企業経営を通して自分は社会にどんな貢献ができるか。

常に自問を続けるシステムセンターの髙松氏は、「決断と覚悟」の連続の中で生きてきた。

理想を求めて身を張って生きる。常に緊張感を持ち続ける人生である。

同氏は経営について大学や専門学校に入り師について学んだというのではない。

学友や仲間と意見や考えを出し合って相互啓発をしてきたというのでもない。すべて独学だ。

「わたしには完成形はないのです。だから自分で考え続けなければならないところで生きてきた。

信条は〝すぐやる、必ずやる、できるまでやる〞です」(髙松氏)

その生き様には今がある。ムーブメントにはスタイルがある。

けっして〝ぬるい〞生き方からは発生しない圧倒的なエネルギーは、

内からのフィロソフィーの噴出である。

しかし、そこには必ず〝想いやり〞が同席しているのである。

「財界」2023. 5. 10号

5月 10th, 2023

『絶対に諦めない』

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

〝緊張感〞のある時代である。企業間競争の土俵は世界へと広がる。

企業も人も内部からも外部からに対してもまさに〝生き残り〞の時代のなか、常に自問し、

『諦めない精神』をモットーにしているのがシステムセンターである。

守りと攻めを巧みに織り込んだ企業の成長戦略を強烈に描き、リーダーシップをみせる

同社のトップは語る。

「企業も人もどんなピンチの時でも必ず糸口が見つかるもの。それには『絶対に諦めない』こと。

スポーツもそうで点を取られ負けているチームでも最後の最後まで諦めなければ逆転できる

チャンスが、”必ず一瞬”生まれる。その逆に油断や諦めの気が入れば勝つべき試合も間違いなく

負けてしまう」

成長戦略の具体的なイメージと、このやり方でいいのか?

と常に自問し改善していく素直な心が勝ち残りの必須条件であると気を込める。

『絶対に諦めない』--何事をも動かす底力がそこにはある。

「財界」2023. 4. 19号

4月 19th, 2023

みえない隔たりをぶち壊す

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

会社の利益よりまず自己利益追求型の人間がとても増えたように感じる今日。

〝だけど、けれど〞でなんにもしない言い訳人間。損か得かがまず第一に頭に浮かぶ損得タイプ。

それらが新入社員に限らずベテラン上司の中にも多くいる組織はつらい。

さらに怒れない上司が増えている傾向にあるようにも感じる。

人と人の真の心のつながりとは?と自問が続く。

そんな中「人のシステム」との評判をとり三十七年を積み重ねてきた会社がシステムセンターである。

『一日一日を大切に一つひとつの仕事、一人ひとりの人のつながりを真剣にと土台を築いてきた』

(髙松氏)

同氏は潜在しながらも未発掘の個性の力を引き出し組織化し、会社の統率と力を強くする役目を

大いに果たす。

また修身斉家(しゅうしんせいか)を基礎とし同じ釜の飯を喰う時空をなるべく多く作り

『人と人の間にある、みえない隔たりをぶち壊していく名人』でもある。

一見非効率とも見える〝人の絆〞を足掛かりに成長してきた同社は、

三十七年の歩みが証明する本当の意味での根の生えた組織といえるようだ。

「財界」2023. 4. 5号

4月 5th, 2023

〝痛み〞が分かる『人蕩(たひとら)し』

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「人蕩し」というと人を思いのままに利用し、人を虜にしてしまうがごとく誤解されやすいが、

さにあらず。たくさんの人々を味方にし信頼され、それを持って自分の思い描く事業の夢や目標

を確実に達成する。

また「人」に自信やエネルギーを与えやる気を引き出す〝力〞をも秘めていなければならない。

懐もとてつもなく深い。

「一人ひとりが人間として持つ可能性は想像以上に大きくて深い。

それに対して畏敬の心を持って相手を信じ続けることも、これを開花させる大きな鍵です」(髙松氏)

特記すべきはそうした個性の輝きをどのような共通の目的に向かって〝協働〞に誘うかである。

要になるのは単なる私利を超えた志である。

しかし、志やビジョンは抽象的な夢物語や力のみの中では生まれない。

「痛み」を自分事とする感性とこれに応えようとする意志がその源である。

誰よりも「痛み」の分かる男であり「人蕩し」の名人だからこそ、

このリーダーの生き方がそのまま同社の結束に結実している。

「財界」2023. 3. 22号

3月 22nd, 2023

〝信頼し任せる〞

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

日々心身ともに消耗し疲れきってしまうほど、一年365日が合戦だという経営トップがほとんどだ。

しかし、それでは身も心ももたない。自社の浮沈にかかわる経営戦略を練る余裕もないだろう。

だからこそ、トップの分身を創り〝任せる経営〞〝任せる分野〞をうまく進展できれば、

こんな力強いことはない。

会社を大きく前進させられるかどうかは、トップが組織に〝信頼〞できるキーマンを創り

〝任せる〞ことができるかどうかにかかっている。

「自分より一つすぐれたものをもつ人にその分野をすべて任せる。任せなければ企業は発展できない。

各部門に少なくとも一人、信頼できる〝人〞が陣営を強く固めているのが望ましい。

真に〝信頼〞し〝任せられる〞人がいれば組織は磐石です」(髙松氏)人の器の大きさ、

深さを感じさせる同氏は自然体で日々を送る。

今日も信頼できる仲間と共に〝嘘をつかず〞〝一歩一歩ていねいに〞を

モットーに真剣に一日一日を生きている。

「財界」2023. 3. 8号

3月 8th, 2023

人間の軸

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「我が社でなければできないこと、我が社だからできること」をとことん追求し

「夢をかなえる楽しさ」「楽しさを見出せる会社」に愚直とも見える正攻法で、

一歩ずつ前進するのがシステムセンターである。

その同社の特徴は技能を磨きながら、毎日を豊かにする存在として「夢」を原動力にし、

文字通り一歩ずつゆっくりと確実に成長していく姿勢を持つこと、と言える。

夢を少しずつ現実のものにしていき、強い〝結束力〞と〝厳しさ〞と〝楽しさ〞を

持ち合わせた組織といえる。

もう一つ同社のトップが力説するのは「人をすでに出来上がった〝機能〞として評価して

その技能を使いこなす感覚でなく、それぞれの中にある潜在力を引き出せるように関わる。

そうやって人を生かし、会社の和の力となっていく」という。

肝心の〝人〞創りを徹底しないで、目先の利益に振り回されるような経営ではすぐに

メッキがはがれるということだ。

私利私欲を超えた〝志〞と相手を〝信じ続けること〞の大切さが人を開花させ、

盤石な組織を創り上げる土台となっている。

「財界」2023. 2. 22号

2月 22nd, 2023

〝情〞と〝技術力〞

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

今の時代はまさに合理化とスピード時代。しかし社会が成熟すればするほど、

人と人との「情」の結びつきが希薄になる傾向にもある。

「勝ち残る会社とは――第一に〝情〞の結びつきが強いこと。

第二に他社を上回って〝技術力〞が高いことです」(髙松氏)

社員との関係づくりにおいて距離を置くのではなく、社員に体を向けること。

一視同仁(いっしどうじん)、明るく、嘘がないこと。

合理的なスキルアップシステムを徹底すること。

公平にして無私――それが勝ち残る会社のトップには必須であり、人と人の〝情〞の

結びつきを強力なものにする基本であるとのことだ。

「あと、しいて言えば中途半端な考えはせず、部下にやりたいことを大いにやらせる。

出す物は思いきって出す(笑)。

それと基本的に人が好きで信頼することです」と、ユーモアのなかにも刺激的な言葉で

人を引きつける同氏からは、なぜか接していると人情の深さを垣間見ることができる。

「財界」2023. 2. 8号

2月 8th, 2023

〝ほうれんそう〞

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「安心できる幹部や社員は、ほうれんそうがうまいし、その大切さをよく理解している。

言動が的を射ており話すタイミングと内容もコンパクトに凝縮されている。

もうひとつ、ほうれんそうが重要なのは、お互い同士の力を、気持ちを、悩みを、仕事のカベを

分かち合いそして現在進行形の情報共有という安心感と自分の方向軸の確認ができること。

それは人の組織を強固にし、組織の〝スピード〞をも生むものです」(髙松氏)

このような姿勢は同社の社員に共通しており、一人ひとりの人間に対する信頼の想いが

ベースにあるように感じられる。

いつの間にか社会には「利害」に傾斜した「ギブ・アンド・テイク」の風潮が広がりつつあるが、

バーチャルでなく生身の人と人の会話から生まれる〝エネルギー〞や〝癒し〞といった力を

貴重なものと捉え、それを経営推進の基調とするのがシステムセンターである。

いいかえれば「言霊のキャッチボール」や「人情」が同社を社会にとって必要かつ必然の存在として

いくような、共同体の風土をつくっているのである。

「財界」2023. 1. 25号

1月 25th, 2023

〝いざ〞という時にその人の真の姿が見える

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

一日一生、日々重大な決断に直面しながら一刀両断の覚悟をもって行動、磐石な組織を

維持しているのがシステムセンターである。

髙松氏は企業理念として『企業たるもの利益の追求は当然ながら、組織とは自己の能力を

高め合う場でなくてはならない、一人ひとりが高い目標を掲げ楽しく幸せに向上して

いかなければならない』としている。

仕事の技術やスキルの向上もそうだが心構えや心の持ちようも大いに大切と考えている。

目先の利益のみを追うのではない。

『鼎(かなえ)の軽重を問われて初めてその人の価値が分かるものである』(髙松氏)。

通常では分からないが〝いざ〞という時にその人の真の姿が見えるという事。

その時のために会社も自己も鍛えねばならない。

さらに〝逃げない、こびない、ごまかさない〞――そういう人の集まった組織へと

同社は築き上げられていく。

「財界」2023. 1. 11号

1月 11th, 2023

〝渾身(こんしん)〞という言葉の意味
〝覚悟〞という生き方

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

社会が成熟すればするほど、変化の幅が激しければ激しいほど、基軸がガンと定まった組織、

芯のぶれないトップの理念が企業の生き残りの決め手となる。

システムセンター髙松氏のその芯は、鳳おおとり啓助氏の内弟子になった時から形成される。

時に二十一歳、八年間いた厳しい芸の世界を通じて「何ごとにも〝渾身〞でうちこめ」

「〝覚悟〞を決めてかかれ」ということに気づいた。それがどんなことでも渾身を込め、

覚悟を決めれば、人の心を打ち動かすものになると実感したのだ。

まさにそういう姿は美しいとさえ感じるものである。

挙きょ措そ 進しん退たいにまで気配りの日々である芸の道において、身と心にしみついた〝渾身〞

の意味。渾身とは、からだ全体、全身、満身をもって事に当たるということ。

そこに雑念はなく、保身もない。ひたすらにぶつかっていく。

傍から見れば、こんなおそろしい奴はいない。こうして、仕事においても人のつき合いにしても

ビジネスにおいても、その芯がぶれない基礎が創られた。

社員の仕事に取り組む姿勢や気構えにも、とても厳しく教育に注力する。

その結果、磐石な組織、変化に即対応できる芯のしっかりした組織ができ上がった。

同氏はさらっと言う。「うそ、ごまかしのないのが、一番強いですよ」と。