「財界」2010.1.12号

”人”との良き出逢いが”人”を成長させる

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

システムセンターの髙松社長は人の話をよく聞き素直で謙虚に、

時には刺激的なユーモアをまじえながら語り、時間のたつのを忘れさせる。

1952年4月3日、山口県岩国市でこの世に生をうける。

兄二人と姉の四人兄弟の末っ子。

父はとても厳格できびしく、「男は後ろに引くな」という事を幼い心に叩きつけられた。

高校を卒業後、鳳啓助氏の内弟子に。

NHKの漫才コンクール新人賞を受賞。

きびしい師弟関係の世界に身をおき、「自分にも他人にもけっして嘘はつかない」を信条とする。

「同じ人を喜ばすにしても、その場の一時的なお笑いだけでなく、

もっと日常的な長期的な、たとえば生活とか仕事とか、それらをとりまく環境とか、

もっと深い人間の根本的なものに触れたいと、いろんな人々との出逢いも手伝って志がかたまった」

(髙松社長)

八年間いた漫才界から身をひき、その後、多種多様な職を経験し、

1986年3月名古屋でマンションの一室を借りて、八人でシステムセンターを設立。

三十三才のときだった。

事業を興した際、まず顧客と同僚を喜ばすことを第一義に考えた。

人を魅きつけるコツを知悉している彼は、事業者や経営者、従業員の心をつかむことに砕身した。

個人の魅力を企業としての輝きへと昇華させることに成功したといえる。

結果として興した事業を地域に定着させ、業績を大きく伸ばし、

有能な人材、業務のエキスパートを彼の周りに集めることを実現させたのだ。

さらに、人材のネットワークを組み、事業をシステム化させた。

コンピュータのソフト開発という最先端の業務でありながらも、人材の重要性を知り、

人情の機微を大切にしてきたのは、やはり過去の経験が蓄積されているからだろう。