「財界」2010.11.2号

三つの”人”の信頼が生む”顧客から声のかかる”会社

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「攻めの経営」、「持たざる経営」、「心の経営」と

表現されるシステムセンターは、一九八六年、当時はまだ

“ユビキタス”や”IT長者”という言葉もない時代に創立。

八名での名古屋の小さなマンション一室からのスタートだった。

人心を掌握し、人をまとめる力には自信があるものの、

SE派遣業の新会社には大きく三つの”人”の信頼を

強固なものにしていかねばならなかった。

ひとつは、言うまでもなく我が城であるシステムセンター八名の結束。

ふたつめは、高いスキルとすぐれたSE技術者、そして三つ目は、顧客であった。

「”仕事人間”を自称し、優秀なSEの人材集めと、

顧客との人間関係、信頼関係を創るべく走り回った。

何回も邪心を払い除け、答えをみつけるまで走り続けた。

答えが見つかるのが先か、道半ばたに倒れるのが先か-」(髙松氏)

文字通り自殺行為に近い労働時間、夜は夜で接待と……

八名の社員の結束も盤石になり、暗闇を打ち消し、もう迷いはなかった。

答えの方が先にやってきた。

名も実績もない会社の一人ひとりの捨て身の営業と情報収集が、

顧客の琴線にとどき、仕事の発注が決まりだした。

苦難の末に光明を見出し、”契約が持続”する仕事、

さらに”顧客から声がかかる”会社へと焦点を定めることとなる。

まさに、”心の経営”と言われる由縁である

あっさりと飲みやすい新ブランド、芋焼酎の「髙月」(たかつき)と

ブリザーブドフラワーが入った焼酎カップ。

「一般酒類販売免許」を取得したシステムセンターは

5万7000種類の酒類をシステム化されたネットワークで展開。