「財界」2013.6.11号

組織の根幹をなすのは

一人ひとりの力

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「生きものの細胞組織も会社の組織も同じで、

悪いウィルスにでも良いウィルスにでもどちらにも周りが感染する。

がんばる人がいれば周りも感化され影響される」

人、一人ひとりの存在と影響(感染)をとても重要視するのがシステムセンターの髙松氏だ。

その洞察力、先読みの鋭さは共に苦労する社員にも向けられる。

「北京で一羽の蝶々が羽ばたくと、ニューヨークでハリケーンが生じる」とは

複雑系の理論、カオス理論でよく語られるたとえ話だが、

蝶々の羽ばたきというごくわずかな気流の乱れが巨大な嵐を引き起こす。

すなわちミクロの“ゆらぎ”が予想をはるかに超えたマクロの変化をもたらす。

組織の中の一細胞でもゆるがせにはできない理由だ。

一人ひとりの強い結束と前向きなスタンスはもちろんのこと、

人の良さを引き出し自信を持たせるには

“心のヒダ”まで入り込まねばダメだと同氏は力説する。

それは一人の影響力をとても重視するからこそである。

大きな転換期にある日本。

これを乗り切るためには、発想の転換とそれを行動に移して

成果を上げさせていくためのマネジメントが必要である。

いかに時代が千変万化しようとその根幹になくてはならないもの、

それはなんといっても一人ひとりの力である。