「財界」2009.07.07号

農業や漁業を通じて
人の肌と体温、心と魂のかようITへ

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

“無機質”、”スピード”、”相手の顔が見えない”がキーワードであるITの現代社会において、その偏りが様々弊害を生んでおり、SEなどの情報産業だけでなく、さまざまな業種にも職場のストレスによる「企業内うつ」が増えている。
そんな中、農地や海の利用が見直され、再びその価値にビジネスチャンスを見出す動きが広がっている。背景には人口増加や土地不足に伴う食糧危機の到来の懸念が挙げられる。

また社会全体を見渡すと、若年層に向けた心身にわたる職業訓練の必要性が叫ばれるようになった。

このような地球環境情勢、社会情勢を鑑み、システムセンターはIT技術と農業の融合プロジェクト「IT&果樹園」(島根県津和野 坪数1万2000坪)を進めることになった。

さらに同社は漁業(山口県岩国市)も加えて、広く自然労働に従事し体験しながら、IT技術習得を図ってゆくことで、人間味溢れ、たくましい人間に成長することをねらった新プロジェクトも展開することになった。

システムセンターでは、ITと農業と漁業の融合を重視し、社会で本当に必要とされる、たくましい人材育成に取り組んでいく。

「急速に進むグローバル化やネット化によって、今後、社員の心のケアが対策を導入する企業とそうでない企業の差は歴然とするはず。若者に勇気と希望を与え、多くの人に農業や漁業に関わる安心感を生みだし体臭や体温、心と魂そして人の血のかよう現代社会にしたい」(髙松社長)