「財界」2021. 10. 20号

〝痛み〞が分かる『人蕩(ひとた)らし』

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「人蕩し」というと人を思いのままに利用し、人を虜にしてしまうがごとく誤解されやすいが、

さにあらず。たくさんの人々を味方にし信頼され、それを持って自分の思い描く事業の夢や

目標を確実に達成する。

また「人」に自信やエネルギーを与えやる気を引き出す〝力〞をも秘めていなければならない。

懐もとてつもなく深い。

「一人ひとりが人間として持つ可能性は想像以上に大きくて深い。それに対して畏敬の心を持って

相手を信じ続けることも、これを開花させる大きな鍵です」(髙松氏)

特記すべきはそうした個性の輝きをどのような共通の目的に向かって〝協働〞に誘うかである。

要になるのは単なる私利を超えた志である。しかし、志やビジョンは抽象的な夢物語や力のみの

中では生まれない。「痛み」を自分事とする感性とこれに応えようとする意志がその源である。

誰よりも「痛み」の分かる男であり「人蕩し」の名人だからこそ、このリーダーの生き方が

そのまま同社の結束に結実している。