「財界」2009.11.10号

スピードと信頼が安心感へと繋がる

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

いつ、何時でも、必ず連絡が瞬時に繋がる。意思決定がとても速い。
これが信用、信頼へと発展していく。そして安心感へと。

ユビキタス時代、電子政府構想が本格的に始動した現在。
システムセンターの創業は1986年。当時はまだ、ITもITビジネスという言葉も一般的ではなかった時代である。そんなときに市場が急成長すると見込んだところに髙松社長の先見性がうかがえる。
創立当初、赤字でも投資を続けたという「勢い」と「粘り強さ」が不思議と共存したのも、後ろ向きになりがちな今日ではとても貴重だといえよう。
髙松氏は「人」を大切にし、「礼」に報いる「心」の経営姿勢を徹底的に貫く。
「礼を尽くす」例が電話である。同社の各担当の人に電話をかけて繋がらなかったことはない。例え社長が参加しての会議中だろうが、社内にいれば電話中、来客中でない限り必ず電話口にすぐ出る。これも氏の「お客様に対する礼」へのこだわりではないだろうか。
「当社は社員一人ひとりがやる気と素直さ、創意工夫を持って自ら仕事に取り組む、という経営を実践しています」(髙松氏)
経営のために人材を集めるのではなく、「一人ひとりのやりたいことを支援する」というスタンスで、常日頃、自らが手本となって社員に「礼」や「心」を伝える姿勢は、若い頃お笑い芸人を目指し、その後はゲーム機販売、社長秘書兼運転手など、波乱の半生を歩んできた髙松氏の哲学の反映かもしれない。