「財界」2009.08.04号

人間力の根源は「信頼」と「礼」にあり

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

大きな変革期にあって、コンピュータのソフトウエア開発と技術者派遣を手掛けるのが、《新世紀の技術を創生する技術者集団》を標榜するシステムセンターである。昭和六十一年にたった八名でスタートした同社は、瞬く間に東海地区の最有力企業に成長。平成十年、東京進出を果たし、ホテルニューオータニを東京本部として巨大市場の開拓に乗り出した。そして、大阪など各地への進出と共に、今や全国展開を視野に意欲的に取り組むに至っている。

「顧客の環境に合わせてフレキシブルに対応できたことがここまできた大きな要因」と急成長の鍵を分析する髙松修身社長。

「技術者一人ひとりを信頼してこそ、投資の意欲がわいてくる。技術者は技術が出来るだけではダメだ。人として信頼される人間に投資してこそ顧客のためになる」と言う髙松社長の考え。すなわち「信頼」が顧客にも技術者にとっても基本であり、人材投資はすなわち信頼投資に他ならない。同社の社員はこうしたトップの考え、理念をよく理解し、自らの人間育成を柱に考え、その上に新しい技術、知識の習得に絶えまない努力をしている。

また、システムセンターの社員の礼儀正しさは業界でも自明の事実として認識されている。

この事も同社社長の日頃から言う「礼を尽してこそ礼を返してもらえる。そしてその返された礼に報いてこそ本物のまごころが生まれる」の実践と言える。いずれにしても〝今の時代〞の社会をよりよく支えるのは「人」である。人づくりこそ企業の最大の責任であるという「理念」が、システムセンターの急成長の源泉であるといえよう。