「財界」2012.01.10号

環境激変の今こそ
創業者スピリット発揮のとき

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「世の中は変わる。非常な勢いで変わってゆくのであるから、どう変わるかを早く見通して、

それに適応していった人間が勝ちである」(小林一三・阪急グループ創立者)

確かに経済環境は激変を繰り返し、その荒々しさは人々の予想を超える。

八〇年代後半からの資産バブルが終わるとともに日本は長期不況に落ち込んだ。

その後、十年以上をかけてようやく、バブルの呪縛から解放され株式市場も復調してきた。

この間、デフレが問題にすらなった。

ところがいま、これまでに経験のない種類の不況が押し寄せてきている。

「経営者の舵取りはこれまで以上に難しくなってくる。

過去に泥むような安易な経営ではたちゆかない。

変化を見極め恐れずぶつかっていく気迫が必要だ。

いずれにせよこれから我々を待ち受けているのは、容易ならざる荒波だ」と語る髙松修身氏。

創業者ならではの覚悟をもつ経営者として知られる髙松氏の言葉だけに、身が引き締まる。

予想のつかない変化に対応するには、スピードが必要だ。

意思決定の速さ、行動の速さ、フィードバックの速さ。

しかし、実は、これらはまさに髙松氏が得意としてきたところ。

この武器あればこそ、会社は成長してきた。

再び初心に帰り、創業者の勇猛果敢な挑戦者スピリットを発揮するときがきたようだ。