「財界」2011.09.20号

ITだけでは決して入り込めない
人の〝心のヒダ
を重視

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「生きものの細胞組織も社会の組織も同じで、

悪いウィルスにでも、いいウィルスにでもどちらにも周りが感染する。

がんばる人がいれば、周りも感化され、影響される」

一人ひとりの存在と影響(感染)をとても重要視するのが

システムセンターの髙松修身氏だ。

その洞察力、先読みの鋭さには動物的本能とカンピュータをも感じとれる。

「北京で蝶々が羽ばたくと、ニューヨークでハリケーンが生じる」とは複雑系の理論、

カオス理論でよく語られるたとえ話だが、

蝶々の羽ばたきというごくわずかな気流の乱れが巨大な嵐を引き起こす。

すなわち、ミクロの〝ゆらぎ〝が予想をはるかに超えた

マクロの変化をもたらすという意味である。

一人ひとりの強い結束と前向きなスタンスはもちろんのこと、

人の良さを引き出し自信を持たせるには、

〝心のヒダ〝まで入り込まねばダメだと同氏は力説する。

それは一人の影響力をとても重視するからこそである。

大きな転換期にある日本。

これを乗り切るためには、発想の転換とそれを行動に移して

成果を上げさせていくためのマネジメントが必要である。

いかに千変万化であろうと、それらの根幹はなんといっても一人ひとりの力である。

名古屋中心地にある”システムセンターのもてなしと、いやしの空間”。

和食と”髙月”でもてなしてくれる。

「財界」2011.09.06号

モノを失えば、小さく失う 信頼を失えば、大きく失う
夢を失えば、すべてを失う

システムセンター社長
髙松 修身

経営には、さまざまな問題や危機が大なり小なりおこりえるもの。

熟慮断行を旨としている髙松修身氏のリスクヘッジは、目を見張るものがある。

十分に時間をかけた上で思い切って実行するその行動力には

〝スピード〞と〝異大な発想〞、それに強い信念が伴う。

その言行動、スピードには同社幹部陣営でも時には煙に巻かれ、油断できない。

常に社内、社外、同業他社、モノのトレンドには敏感で、その洞察力を強力な武器とする。

海外展開となれば地球規模にもおよび、その厳しいアンテナは、張りめぐらされている。

鳥の眼では俯瞰から大きく急所をとらえ、虫の眼で人の心の機微までをも逃さず、

魚の眼で潮の流れ、すなわち中期ビジョンを察知する。

そのバランスが、自然とリスクヘッジにもつながるのだ。

「あきらめたらすべては終わり。自分であきらめた瞬間から

どんな小さな夢もかなわないものになる。成功者とそうでない人の違いは、

あきらめなかったか、あきらめたかの違いだけ。

最後に成功するのは成功するまで挑戦し続ける人である。

失敗したらもう一回やる。また失敗したらもう一回やる。

それでも失敗したら、またもう一回やる。成功するまで何度でもやるだけの話です」
(髙松修身氏)

見えないようではあるが、一番大事なところへ楔が打ち込まれる瞬間――。

それが二十五年間守りと攻めをくり返したシステムセンターの基盤を作っている。