「財界」2014.9.23号

〝チャンス経営〞――
変化やリスクをチャンスにする組織に

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

瞰から大きく捕える鳥の眼、一分のスキも見逃さない虫の眼、

そして潮の流れ・変化を感じ反応する〝魚の眼〞を必要とする現代。

ヨーロッパ経済の不振、アジア新興国の追いあげ。

大きな〝うねり〞にのみ込まれる、まさに弱肉強食時代。

日本も従来の伝統的エコノミーからインターネットを活用した

eエコノミーへと脱皮したが先行きは不透明。

おしなべてきびしい時代だ。

しかし、「今こそビッグチャンス」と待ち構えていたのがシステムセンターの髙松氏。

「新時代の社会を支えるのは技術開だ。これからもっと私たちの活躍の場が広がる」と豪語する。

同社はコンピューターのソフトウェア開発と技術者派遣に特化するIT企業。

IT関連への投資需要の伸びを機敏に察知して1986年に企業創業(愛知県名古屋市)。

その後の飛躍の原動力を髙松氏自身はこう分析する。

「顧客が求める新時代の技術開発とアウトソーシングに対して、

人、技術、信頼の全てを挙げてきめ細かく徹底的にサポートする。

それを可能にしたシステムセンターならではの組織づくり、

技術者スキルアップ、社員教育、これが成功の鍵となった」

あらゆる顧客ニーズに素早くフレキシブルに対応できる体制を確立し、

同時に優秀な技術者の確保、より高度な専門性の確立を可能とした。

変化やリスクをチャンスととらえる組織である。

「財界」2014.9.9号

真剣になると知恵が出る。中途半端だと
愚痴が出る。やる気がないと言い訳が出る。

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

名古屋に本社を置くシステムセンターは、コンピュータ経営資源供給企業として、

その高い技術力と信頼性を基盤に全国で存在感を高めている。

この時代、日本経済には産業構造作り替えの大波が押し寄せている。

しかし、こうした時代の流れを横目に独立独歩、

自助努力の効く会社にしようと精魂を傾けてきた髙松氏。

その基盤を一言で言えば、髙松氏の「自分にも他人にも決して嘘をつかない」という精神が

会社の根幹として脈々と根付いていることがある。

取引先に対し正直な対応をするという事から非常に大きな信頼を得、

安心感を与える事により仕事の依頼が増えていく。

その半面、相手が取引先であっても自分が正直な姿勢を貫いているという確固たる信念の下、

決しておもねる事なく守るべき一線を頑なに守ることにより取引先との真剣味ある絆を維持している。

ともすれば取引先の意向に押しつぶされていく企業が多い中で、

同社が健全な経営を押し進めていく原動力がここにある。

「何事も中途半端はだめ。真剣勝負。

商いの切っ先はどこまでも鋭く、深く。

ここぞと見極めたら間髪を容れずふみこむ。

ここで必要になるのが経営者の覚悟です」(髙松氏)