「財界」2010.1.26号

人に任すこと。それは〝信頼〞のなせるワザ

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

会社を前進させるためには、トップが組織に〝信頼〞できるキーマンを創り、
〝任せる〞ことができるかどうかだ。

日々心身ともに消耗し、疲れきってしまうほど、一年三百六十五日、合戦だという経営トップがほとんどだ。
しかし、トップの分身を創り、〝任せる経営〞〝任せる分野〞をうまくコントロールできれば、こんな力強いことはない。
「自分より一つすぐれたものをもつ人にその分野をすべて任せる。任せなければ企業は発展できない。各部門に少なくとも一人、信頼できる〝人〞が陣営を強く固めているのが望ましい。
真に〝信頼〞し〝任せられる〞人がいれば組織は磐石です」「私は私以上にその人を信用しています」(髙松社長)
人の器の大きさ、深さを感じさせる同氏は自然体で日々を送る。
今日も信頼できる仲間と共に、〝嘘をつかず〞〝一歩一歩ていねいに〞を
モットーに真剣に一日一日を生きている――そんな男の背中を社員に見せる経営者だ。

「財界」2010.1.12号

”人”との良き出逢いが”人”を成長させる

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

システムセンターの髙松社長は人の話をよく聞き素直で謙虚に、

時には刺激的なユーモアをまじえながら語り、時間のたつのを忘れさせる。

1952年4月3日、山口県岩国市でこの世に生をうける。

兄二人と姉の四人兄弟の末っ子。

父はとても厳格できびしく、「男は後ろに引くな」という事を幼い心に叩きつけられた。

高校を卒業後、鳳啓助氏の内弟子に。

NHKの漫才コンクール新人賞を受賞。

きびしい師弟関係の世界に身をおき、「自分にも他人にもけっして嘘はつかない」を信条とする。

「同じ人を喜ばすにしても、その場の一時的なお笑いだけでなく、

もっと日常的な長期的な、たとえば生活とか仕事とか、それらをとりまく環境とか、

もっと深い人間の根本的なものに触れたいと、いろんな人々との出逢いも手伝って志がかたまった」

(髙松社長)

八年間いた漫才界から身をひき、その後、多種多様な職を経験し、

1986年3月名古屋でマンションの一室を借りて、八人でシステムセンターを設立。

三十三才のときだった。

事業を興した際、まず顧客と同僚を喜ばすことを第一義に考えた。

人を魅きつけるコツを知悉している彼は、事業者や経営者、従業員の心をつかむことに砕身した。

個人の魅力を企業としての輝きへと昇華させることに成功したといえる。

結果として興した事業を地域に定着させ、業績を大きく伸ばし、

有能な人材、業務のエキスパートを彼の周りに集めることを実現させたのだ。

さらに、人材のネットワークを組み、事業をシステム化させた。

コンピュータのソフト開発という最先端の業務でありながらも、人材の重要性を知り、

人情の機微を大切にしてきたのは、やはり過去の経験が蓄積されているからだろう。

「財界」2010.1.5号

「人に迷惑をかけない」「約束は守る」

システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami

机上ではなく実践主義のイノベーター

国際情勢、社会経済環境が大激変の今の時代。また、日本国内の治安悪化、IT社会が進むにつれて、新たなハイテク犯罪や顧客情報の外部流出など、心の不安を煽る時代でもある。
既存の価値体系が崩れ去り、手本のない時代、正解のない時代といわれている。
そんな、現代においては「強いリーダー」「夢を共感できる」という二つのキーワードが必要のように思われる。
システムセンターの陣頭指揮をとる髙松修身社長は一糸みだれぬ統率力をみせる。
髙松氏と接する人々は、まずその破天荒さに驚き、その気っ風のよさに惚れ込む。そして人柄に魅せられるのだ。
「常に改革者の心でいます。ただし、二つだけ守るべく基本があります。『人に迷惑をかけない』『約束は守る』。ただこの二つだけです」(髙松氏)
同氏は基本をかたくなに守り心の琴線に触れ、有能な人材、義務のエキスパートを彼の周りに集めることを実現させた。
さらに、人材のネットワークを組み、事業をシステム化させたのだ。