「財界」2024. 2. 28号
逆境にあってこそ人生を考えることが出来る
システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami
社会の動きや産業界の流れを見ていると、その変化、スピードはまるで何かにせきたてられているか
のように加速度的に速まっている。保守的、前例踏襲的経営では、もはや立ちゆかないのだ。
言いかえれば、いままでの価値観や発想を一度すべて打ちこわして、別の角度や視点から観てかかる
ことが、経営においても社員教育においても必要である。それを成しうるのが〝奇業家.であり、
まさに今こそ奇業家が活躍する時代なのである。
「いのちの尊さも、人の脆もろさも、情の有り難さも、逆境にあって真剣に考えることができる」
(髙松氏)
今の時代を泳ぐ奇業家である髙松氏は、その奇の部分が天性のものか、または培われたものかは
分からないが、新しい時代の新しいタイプの経営者であることは間違いない。
人それぞれ一つは必ず持っている美点、優れた能力を引き出す才能に関しては抜群の本能を発揮し、
一人ひとりと裸で真っ向から向きあい、その人たちの力となり、お互いが向上しながら人間ならでは
の強固なつながりを生み出す。そういう素直な関係づくり仲間づくりを通して、積み残しのない
生き方を日々、虚心坦懐に自分に課している経営者である。
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「財界」2024. 2. 14号
人の和の力
システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami
他社とはまた違った特徴を会社の強い武器にするには?
古来からの木造建築に仮託してこういう金言がある。
《塔組みは木組み/木組みは、木のくせ組み/木のくせ組みは、人組み/人組みは、
人の心組み/人の心組みは、棟とう梁りょうの工人への思いやり/工人の非を責めず、
己れの不徳を思え》
「塔組み」を「会社組織」におきかえれば、木造建築の一本一本の木材の組み合わせが
組織の一人ひとりの組み合わせと同じであるのが分かる。
「良材とくせ木を選り分けて用いるのでなく、真っすぐな人間と癖のある人間とを
うまく競わせ組み合わせていく。つまり、いろんなタイプの人材を組織の中で活かす。
それぞれの違いを受け入れ調和させることにより、より深い味わいを引き出す人の
〝和〞の力によって、組織に厚みと特徴が出てくるのです」(髙松氏)
時には癖のある人材を組織の中で活かすことも、経営トップの力量であり
トップが取るべき方策である。
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