「財界」2020.9. 23号

直感的本能

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

1986年、愛知県名古屋市で産声を上げたシステムセンター。その最前線で常に陣頭指揮を執り、

着実に拡大路線を成功させてきたのが髙松氏である。元漫才師という異色の経歴の持ち主であり、

乱世から伸(の)し上がってきた創業者だけが持つ人間力を漂わす。

若い頃から独立心おう盛で早くから親元を離れ、それ以後の破天荒なエピソードも数知れない。

企業経営という表舞台に登場したのは三十三歳の時だった。

社員を鼓舞し喜びを共にする経営者であり、しかも人を魅きつける磁場を発する。

彼の周りにはいつも有能な人材、エキスパートが集まる。

「僕はただその人から〝感じるもの〞によって動くだけ。誰のまねでもなく自分の経営スタイルで

やってきた。数字ではない。感じ合えることで、その人との繋りに100%のエネルギーを使って

きたし、これからも使っていく。変わることはないです」(髙松氏)

その人間を基軸とした信念こそ同社躍進の大きな牽引力である。

「財界」2020.9. 9号

「人に迷惑をかけない」「約束は守る」

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

既存の価値体系が崩れ去り手本のない時代、正解のない時代といわれている現代においては

「強いリーダー」「夢を共感できる」という二つのキーワードが必要のように思われる。

システムセンターの陣頭指揮をとる髙松氏にはピリッと一本張りつめた空気が感じられ、

一糸みだれぬ統率力をみせる。

髙松氏と接する人々はまずその破天荒さに驚き、その気きっぷ風のよさに惚れ込む。

それは人生の苦労も人情も機微もかみわけた男が感じさせる〝人間力〞なのかもしれない。

「壁があったら自分からぶつかっていく。ぶつかって生きていたら自分はまだいけると自信が持てる。

常に改革者の心でありたい。ただしそこには、『人に迷惑をかけない』『約束は守る』という

人間が生きていくための重要な基本があると思っています」(髙松氏)

コンピュータのソフト開発という最先端の業務でありながらも、人財・の重要性を知り人情の機微を

大切にしてきたのは、やはり過去の経験が蓄積されて人生の軸を創ったからだろう。

人生の基本軸に徹底的に忠実であるからこそ「前向きに明るく」生きられるのかもしれない。