「財界」2020.4. 22号

人の〝和〞の力とは

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

「信州蕎麦(そば)を食べるときにわさびに砂糖を合わせると、わさびの辛みがさらに効いてとても

美味しくなる。「和」とは個だけでは得られない他とのめぐり合いで深い味を引き出すことです」

(髙松氏)

古来から伝統ある木造建築において《塔組みは木組み/木組みは、木のくせ組み/木のくせ組みは、

人組み/人組みは、人の心組み/人の心組みは、棟梁(とうりょう)の工人への思いやり/工人の非

を責めず、己の不徳を思え》とある。

「塔組み」を「会社組織」におきかえれば木造建築の一本一本の木材の組み合わせが、組織の一人

ひとりの組み合わせと同じであるのが分かる。

「良材だけを選り分けて用いるのでなく、真っすぐな人間と癖のある人間とをどう組み合わせていくか

それによって組織の強みが出せるのです。言いかえれば人の〝和〞の力です」(髙松氏)

他社とは違った卓越性、特徴を強い突破力にするために、力があり時には癖のある人材を組織の中で

活かし、〝和〞の力を活用する同氏。その更なる挑戦はこれからも続く。

「財界」2020.4. 8号

花をささえる幹、幹をささえる根、
地道な根は見えない

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

現代社会のキーワードのひとつに〝自己責任〞という言葉がある。企業も個人も自分の身は自分で守

る時代を迎えたということでもある。そんな時代の中、克己復礼(こっきふくれい)を旨としている

髙松氏のリスクヘッジは目を見張るものがある。

十分に時間をかけた上で思い切って実行するその行動力には〝スピード〞と〝異大な発想〞それに

強い信念が伴う。その言動、スピードには幹部たちも時に煙に巻かれてしまう。

同氏は常に社内、社外、同業他社、モノのトレンドに敏感でその洞察力を強力な武器としている。

一見すると無手勝流のようにも見えるがよく見れば人をささえる「人間味」と「技術力」を根底として

成長させ、各コンピュータ技術と設計技術が有機的に統合される複合技術(マルチエンジニアリング)

を開発し確立した。それはまさに周到な発想による経営戦略と〝地道な根〞に徹した理念に基づく

進展である。地道に人をささえるシステムセンターの「人間味と技術力」の融合が、

顧客からの「信頼の根」を産み出している。