「財界」2021. 8. 25号

三つの〝人の信頼〞

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

システムセンターは1986年創立。8名でのスタートだった。その8名でのスタートは、後の

〝信頼経営〞のスタートでもあった。

人心を掌握し人をまとめる力には自信がある髙松氏もITシステム開発の新会社には大きく三つの

〝人の信頼〞を強固なものにしていかねばならなかった。

ひとつは言うまでもなく我が城であるシステムセンター8名の結束。二つ目は高いスキルとすぐれた

SE技術者、そして三つ目は顧客であった。

「強い結束の8名が、優秀なSEの人材集めと顧客との人間関係、信頼関係を創るべく走り回った。」

(髙松氏)

名も実績もない会社の一人ひとりの捨て身の営業と情報収集が、顧客の琴線にとどき仕事

の発注が決まりだした。

苦難の末に光明を見出し〝契約が持続〞する仕事が増えるとともに、〝顧客から声がかかる〞

会社へと次のステップを定めることとなる。

まさに〝信頼の経営〞と言われる由縁の軸が生まれたのである。

「財界」2021. 8. 4号

『考えるな! 感じろ!』

システムセンター社長
髙松 修身

Takamatsu  Osami

ストレスと時間と体力との戦い。優先順位をつけ合理的に算段する現代社会。人と会い費やす時間も

自ずと制限されてしまう。いかに多忙でもこの人とは会いたい、時間をなんとか作って話したいと

思える経営者がいる。こちらの心洗われる気持ちにさせる男が、システムセンターの髙松氏である。

同氏は苦労人である。夢を大きく持ち続けている。明るくめげない。とても時間に厳しい。

スパッとした気風と決断力をかねそなえている。「頭でなく〝心で〞」とよく言う。

その〝心で〞とは、近頃の基準でいえば、むずかしい。

しかし、味読すれば汲めども尽きない泉のような深い含蓄がある。

「人が観ていなくても、また義務や理屈でもなく〝心で〞感じその人のために今何ができるのか

常に自問した」(髙松氏)

計算で当意即妙(とういそくみょう)を見せつけるのでなく、文字通り真裸になり、相手のために

もてなしの精神で体当たりする。まさに、『考えるな! 感じろ!』である。

マニュアルやテキストに頼るのではなく、野性味ある直感の鋭さも武器とする同社のDNAは、

社員一人ひとりにも伝わっていく。