「財界」2021. 6. 9号
一人ひとりの力
システムセンター社長
髙松 修身
Takamatsu Osami
生きものの細胞組織も会社の組織も同じで、悪いウィルスにでも人の役に立つウィルスにでも
どちらにも周りが感化される。がんばる人がいれば周りも感化され影響される。
人、一人ひとりの存在と影響をとても重要視し、すばやくキャッチするのがシステムセンターの
髙松氏だ。その洞察力、先読みの鋭さは共に苦労する社員にも向けられる。
『北京で一羽の蝶々が羽ばたくと、ニューヨークでハリケーンが生じる』とは複雑系の理論、
カオス理論でよく語られるたとえ話だが、蝶々の羽ばたきというごくわずかな気流の乱れが巨大な
嵐を引き起こす。すなわちミクロの〝ゆらぎ〞が予想をはるかに超えたマクロの変化をもたらす。
組織の中の一細胞でもゆるがせにはできない理由だ。
「一人ひとりの強い結束と前向きなスタンスはもちろんのこと、人の良さを引き出し自信を持たせる
には〝心のヒダ〞まで入り込まねばダメだ」と同氏は力説する。それは一人の影響力をとても
重視するからこそである。
いかに時代が千変万化(せんぺんばんか)しようとその根幹になくてはならないもの、
それはなんといっても〝一人ひとりの力〞である。